証券会社の場合、銀行とは違いそれぞれ特徴があります。銀行の場合なら、どの銀行に預金しても金利はほとんど変わりませんね。しかし、証券会社になると選びかたによって利益が大きく違ってきます。


一口に証券会社とはいっても、それぞれのサービス内容や手数料がことなるので資金運用のスタイルにそって選んだほうが無難です。そこで、かしこい証券会社の利用の仕方をご紹介したいと思います。






各証券会社の手数料を比較しよう

まず、気になるところは手数料になるかと思います。いくつかの証券会社を比較してみると手数料にはだいぶ差があることが分かります。


もしも、一回にかかる取り引き手数料がすごく安いということで判断してしまうと逆に損をしてしまうこともあるんですね。というのは、1回の取引きについて手数料をチャージする証券会社もあれば、1日に何回取引きしても一定の手数料しかチャージしないというサービスを提供している証券会社もあるからです。


手数料は売買料金によってことなってきますが、仮に、一日5回くらいのペースでポジションをもつとなると、この場合はざっくりと計算しても一律料金のサービスを提供している証券会社で売買したほうが安くなります。


逆に、数週間や数か月もしくはそれ以上の長い期間で株を保有する場合なら、取引きの回数に応じて手数料をチャージする証券会社のほうがお得ですね。


ですので、デイトレードの場合ならこの証券会社で取り引きをして、スイングの場合はこの証券会社で取り引きをするというようにトレードのスタイルにあわせて証券会社をつかい分けると良いと思います。


証券会社を使い分けるメリット

それぞれの証券会社は独自の強みを持っています。たとえば、使いやすいツールを提供しているところもあれば、その日のホットニュースを瞬時に知らせてくれるところもありますし、新規公開株(IPO)の取り扱い会社が多いところもあります。


株式をしている人のほとんどは、いくつもの証券会社に口座を開設していて、その時の状況に応じて会社をつかい分けています。特に、新規公開株の場合、公開された後の値段がされる前に比べて跳ね上がる傾向が強いので、新規公開株を集中的に応募する人もいます。いくつも応募しておけば、そのぶん大きな利益を得るチャンスも増えますね。


ただし、新規公開株の持ち分は各取引会社によって異なります。ですので、当選する確率を上げるためには、複数の証券会社に口座を開設しておいたほうが断然有利です。


証券会社にはネット上のものと店舗を構えているものの2通りがあります。ネット上の場合は店舗の証券会社とは異なり、ほとんどの場合で管理料金が発生しません。ということは、従来の証券会社に比べて使いやすいといえます。


複数の証券会社に口座を開くメリットはいくつかあります。主なメリットは次の通りです。


  1. 証券会社によって、手数料がちがうため比較して取り引きをすることで、よりお得な条件を選べること
  2. 口座を開設しているだけで、メリット性の高い情報を得ることができること
  3. 新規公開株(IPO)の抽選に当たる確率が高くなること
  4. 口座を持っているだけで、有益な情報が手に入ること
  5. 資産を分散して管理することで、システム上のリスクを回避できること

大きくわけるとこんなことが当てはまるかと思います


これだけメリットがあるのですから、デメリットもありそうですね。はい、デメリットもありますが知っていると回避できます。


複数の証券会社に口座を開くデメリット

2つ以上の証券会社で取り引きをおこなったときの最大のデメリットは税金を払いすぎる可能性があることです。仮にA会社の特定口座(源泉徴収あり)とB会社の特定口座(源泉徴収あり)で取り引きをしたとします。


「特定口座の源泉徴収あり」は株式を売買して利益が出れば、自動的に税金を差し引いてくれる口座ですから、これを選んだ場合、個人投資家が確定申告を行う必要がありません。ですので、とても便利です。


しかし、A会社の特定口座では、100万円の利益が出たものの、その一方、B会社では100万円の損失になった場合、実際の利益は±0円ということになり、税金を払う必要はありません。


ところが、A会社はその投資家がB会社で損失をだしていることは知りませんね。ですので、100万円の利益に対して税金を自動的に徴収しています。


2017年現在の株式で得た利益にかかる税金は20.315%になるので、放っておくと20万ほど損をすることになります。この場合は、支払った分の税金にたいして確定申告を行い、A会社では利益になっていてもB会社では損失になっていることを投資家個人が申告しなくてはなりません。


確定申告を行った場合、支払った20万円は還付されますが、放置しておくとそのままになってしまいますのでご注意下さい。利益が0円もしくは総合で損失になっているにも関わらず、しっかり税金は納めていることもあるので覚えておくと良いと思います。


初めて証券会社に口座を開設するときのポイント

最終的に一つの証券会社に絞るとしても、複数を保有するとしても、いくつか選んで自分で使ってみた方がいいですね。メリットやデメリットを考慮するのと同じくらい「使いやすさ」という点も証券会社を選ぶときの重要なポイントになります。


それぞれの証券会社によって使い勝手がかなり異なるので、納得のいく証券会社を探してみては如何でしょう。