株式投資には、ファンダメンタル分析が必要になると言われていますね。でも、ファンダメンタルの量は膨大です。勉強すれば何かと役にたちますが、時間に余裕がない場合けっこう大変です。


そこで、チャートのパターンを覚えておくといいと思います。いくつかのチャートの形にはパターンがあるので、次の値動きがどうなるのか推測するのに役立ちます。


とのことから、マーケットによく現れる代表的なチャートパターンを書いてみます。ただ、いつもこのとおりになるというわけではありません。それと、時間足の短いチャートより時間足の長いチャートのほうが信頼性は高いです。

株チャートの見方





ダブルトップ(W天井)

Wトップ

上昇トレンドが続いた後、株価が一度下落してからまた一番目の高値付近まで上がるパターンは、ダブルトップと呼ばれています。


一番天井の後の底値がネックラインになり、このラインを下回った付近が売りポジションのタイミングです。値幅の目標はネックラインと2番天井の差額くらいまで価格が落ちたところになります。


また、長い間上昇トレンドが続いた後で、1度目の高値より、2度目の高値の方が安くなっている場合、信頼性はより高くなります。


ただ、これと合わせて出来高も見て下さい。もし、上昇の勢いが弱まっている場合、一番天井をつけたときの出来高に比べて、2番天井をつけたときの出来高は少なくなる傾向にあります。


なので、下落する確率はさらに高いですが、25日移動平行線で株価が反発したら、だましの可能性が強いです。


ダブルボトム(W底)

Wボトム

ダブル底は下落トレンドや安値付近のもみ合い相場でよく見られます。価格が一度下がってから、反発して25日移動平均線やそのほかの長期移動平均線にぶつかってまた押し戻され、一番底と同じくらいの株価で再反発を起こすパターンです。


アルファベットの「W」のように見えることから、W底やWボトムと呼ばれています。きれいなW底になることもありますし、後になってよく見たら「W底だった!」ということも結構多いです。


また長い期間、レンジ相場が続いた後、5日、20日、60日、100日の移動平均線が収れんして重なっていることも、新規のトレンドが現れるときのサインになります。


最初の反発後の高値をつけたところに水平の線を引いてみますね。この線はネックラインと呼ばれていて、2番底を付けたあとにこの高値を抜けた場合、株価の上昇が期待できます。


それと、出来高をともないながら株価がネックラインを上に抜けてきたら、買いのタイミングです。しかし、これとは逆にネックラインで株価がはね返された場合、レンジ相場が続くか下落トレンドが継続する可能性が高いです。


もう一つの判断ポイントは、底値付近でダブル底になっているのか、それとも高値付近でダブル底になっているのかということです。もしも、底値付近でダブル底になっている場合、上昇していく可能性がさらに高くなります。


また、収斂したところに大陽線がでていれば、上昇していく可能性が高いと推測するといいと思います。それから、いくつかの移動平均線が収斂してきたら、トレンドの転換期が近づいている可能性が強いです。


底値反転

底値反転

出来高の増加をともないながら、長い陽線が出ていたりギャップを開けて上昇している場合、上昇トレンドに転換した可能性が高いです。


これとは逆に、出来高が継続して増えてこない場合、だましになることが多くなります。また、全体的に底値付近で株価が上がってくるときは、上昇トレンドになった確率がさらに高くなります。


週足や月足のチャートを使うと、その銘柄の最安値や最高値がだいたいどのくらいになっているのか推測できるので、確認しておくといいと思います。


三尊天井(ヘッドアンドショルダー)

三尊天井

上昇トレンドが長く続いたあとは揉み合い相場になることが多いです。もっとも株価が上昇した高値を中心にして左右にも同じくらいの高値があるパターンは、三尊天井と呼ばれていて、下落トレンドに転換するサインになります。


移動平均線が収斂していて、ネックラインを割り込んで株価が下がると信頼性がさらに高いです。この日足チャートの場合、ネックラインを割り込み窓を開けて株価が下がっているので、下落トレンドに転換した可能性が強くなります。


逆三尊(逆ヘッドアンドショルダー)

逆三尊

下落トレンドが続き、安値付近で揉み合い相場になっているときがあります。このようにWボトムにVをつけたような形で、真ん中のボトムが一番安値になっているパターンを逆三尊と呼びます。


逆三尊もWボトムとおなじようにネックラインを突破してくると上昇してくる可能性が高いパターンです。こちらもWボトムと同じようにネックラインを超えたときが買いのタイミングになります。


また、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き抜けていると上昇していく可能性はより高くなります。ただし、ネックラインを株価が超えられない場合や一度超えても戻ってしまう場合は、だましになる可能性があります。





長いレンジ相場の後の上昇トレンド

長いレンジ相場のあとの上昇

こちらは日経平均株価の日足チャートです。長いレンジ相場の後に出来高が急増してきて、それに伴い株価が上がってくる場合、上昇トレンドが長く続く可能性が高くなります。また、出来高の増加が多いほど信頼できるトレンドです。


これとは逆に出来高を伴いながら株価が下がってくるときは、下降トレンドに転換した可能性が高くなります。どちらの場合もレンジ相場の期間が長い程、トレンドが発生したときはそのトレンドの持続性は高くなります。


上昇トレンドの押し目買い

上昇トレンドの押し目買い

こちらは日経平均株価の週足です。このチャートにトレンドラインとチャンネルラインをひいてみます。赤の移動平均線(短期)が緑の移動平均線(長期)にぶつかると反発して価格が上がっていくのがわかります。


そこで、緑の移動平均線まで価格が下がった時が買いのポジションのタイミングになります。逆に緑の移動平均線を明らかに割ってしまった時は、買いポジションを売って、カラ売りで入るタイミングになります。


銘柄によっては、他の期間の移動平均線にぶつかって反発することもあります。


長い上髭

長い上髭

通常、長い上髭が出ているときは買いのサインになることが多いです。ただし、長い上髭が出た翌日に、それを跳ね返すような動き、(大陰線)がある場合は、逆に株価が下落していくこともあります。


長いレンジ相場の後の下落トレンド

下方ブレイクダウン

レンジ相場が長ければ長いほど、その後にトレンドが発生した場合、長く続く傾向にあります。トレント発生のサインになるのは出来高の急激な増加になります。


また、高値付近でレンジ相場が続いて、窓を開けて株価が下がったときも、下降トレンド発生の信頼性が高くなります。


下降トレンドの押し目売り

下降トレンドの押し目売り

下降トレンドが続いている場合はチャンネルラインを引いて、押し目の空売りが狙えます。トレンドの継続期間が長く、トレンドラインにぶつかって反発をくり返す回数が多い程、その信頼性は高くなります。


ただし、これまでぶつかっていた移動平均線やトレンドラインを抜けて株価が上昇した場合は売りを手仕舞って買いでポジションをとるサインになります。


高値付近から窓を開けて株価が下落した場合

高値付近から窓を開けての下落

上昇トレンドが続いた後、高値付近で株価が窓を開けて落ちた場合、トレンドが転換した可能性は高くなります。


アイランドリバーサル

アイランドリバーサル

株価がギャップを開けて上昇してきた後に、ギャップを付けて下落しています。これは強い売りのシグナルになります。また、出来高が急増している場合は、下落の可能性はさらに高くなります。


アイランドリバーサルボトム

アイランドリバーサルボトム

安値付近で株価が窓を開けて下落した場合、株価はさらに下がる可能性が高くなりますが、しばらくしてから窓を開けて上昇した場合は、逆に株価上昇の強いシグナルになります。


天井からの下落

長い上髭

長い上昇トレンドが続いた後、長い上髭が出てきたら要注意です。また、高値付近で窓を開けて株価が下がってきた場合、下落トレンドに転換した可能性が高くなります。


出来高の急増をともないながら下落するときは、空売りで利益を狙えるシグナルになります。


長い下髭

長い下髭と窓を開けて株価が下落

通常、安値付近で長い下髭がでた場合は株価が上昇していくサインになります。しかし翌日に、長い下髭を打ち消すくらいの大陰線が出たり、窓を開けて株価が下がった場合は、下落のサインになります。


さらに、出来高を増やしながら株価が下がった場合、信頼性がより高くなります。


三角持ち合い (さんかくもちあい)

株価の動きをみていると高値がほとんどかわらない状態で安値だけが切り上がってくることがあります。またこれとは逆に底値はほとんどかわらず、高値だけが切り下がってくることもありますね。これを三角持ち合いと呼びます。


三角持ち合いが続くと徐々に上昇と下落の値幅が狭まっていき、もしも底値が切り上がってきている時は、株価が上昇していく可能性が高いです。


でも、逆に高値が切り下がってきているときは、株価は下落する可能性が高くなります。


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